AWSで「ベクトルストアからデータ削除ができない」問題の原因と対処法
AWSでベクトルストア(例:AWS Kendra、Pinecone)からデータ削除を試みると、以下のようなエラーメッセージが表示されることがあります。
Unable to delete data from vector store for data source with ID XXXXXX. Check your vector store configurations and permissions and retry your request. If the issue persists, consider updating the dataDeletionPolicy of the data source to RETAIN and retry your request.
このエラーメッセージは、指定されたデータソースID(例:XXXXXX)のデータ削除ができないことを示しています。データ削除ができない原因と、その対処法について詳しく解説します。
実際のエラーメッセージ
AWSコンソールでデータ削除を試みると、以下のようなエラーメッセージが表示されることがあります。
Unable to delete data from vector store for data source with ID XXXXXX. Check your vector store configurations and permissions and retry your request. If the issue persists, consider updating the dataDeletionPolicy of the data source to RETAIN and retry your request.
このエラーメッセージは、ベクトルストアからデータを削除できないことを示しています。具体的な原因としては、権限設定や削除ポリシーの設定ミスなどが考えられます。
主な原因と対処法
権限不足
削除操作を実行するIAMユーザーやロールに、ベクトルストアに対する適切な削除権限が付与されていない場合、削除が拒否されることがあります。特に、AWS KendraやPineconeのようなリソースに対する削除権限が不足していると、エラーメッセージが表示されることがあります。
対処法:
- AWSコンソールの「IAM」サービスに移動し、削除を試みているユーザーまたはロールを選択
- 「ポリシー」を確認し、必要な権限(削除権限)が付与されているかをチェック
データ削除ポリシーの設定
AWS のデータソースにはデータ削除ポリシーが設定されています。デフォルトでデータが保持され、削除されないように設定されている場合があります。この設定を変更する必要があります。
対処法:
- AWSコンソールの「Bedrock」サービスに移動し、対象の「ナレッジベース」を選択
- 対象のデータソース設定を確認
- 必要に応じてデータ削除ポリシーを変更
依存関係が残っている
削除しようとするデータが他のリソースや設定と依存関係を持っている場合、削除が失敗することがあります。たとえば、データストアに依存しているインデックスやクエリが存在する場合、その依存関係を解消しない限り削除が実行されません。
対処法:
- 削除対象のデータに依存しているインデックスや設定を確認し、それらを先に削除
- 依存関係が解消されたことを確認した後、再度削除操作を試みる
同期ジョブが完了していない
データ削除を試みる前に、同期ジョブが完了していない場合、削除操作が失敗することがあります。とくに、AWS Bedrockなどのサービスでは、同期ジョブが長時間実行中のままになることがあります。
対処法:
- AWSコンソールの「Bedrock」サービスに移動し、対象の「ナレッジベース」を選択
- 「同期ジョブ」のステータスを確認し、完了していない場合は完了を待つ
- 同期ジョブが完了した後、再度削除操作を試みる