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【Python】出力を取得、バッファする方法

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Pythonで出力を取得、バッファする方法

Pythonのprint()関数は通常、コンソールに出力されます。しかし、特定の状況では、標準出力をキャプチャしてプログラム内で利用したい場合があります。たとえば、ログを収集したり、テスト中の出力を確認したりするために、出力をバッファに保存して操作することが求められます。

sys.stdoutをリダイレクトして、Pythonの標準出力をバッファにキャプチャする方法について詳しく解説します。

標準出力とは?

標準出力(stdout)は、通常プログラムがデータを出力するために使用するデフォルトの出力先です。コンソールやターミナル上で実行されるPythonプログラムでは、print()によって生成されたデータは標準出力に送られ、コンソールに表示されます。

しかし、標準出力を「バッファ(メモリ上に一時的に保存)」することで、その出力をプログラム内で操作できるようになります。

出力をキャプチャする方法

Pythonでは、sys.stdoutio.StringIO()というクラスにリダイレクトすることで、標準出力をバッファにキャプチャすることができます。以下の手順で実装していきましょう。

必要なモジュールをインポート

まず、標準出力のリダイレクトに必要なモジュールをインポートします。

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import sys
import io

バッファの作成

次に、io.StringIO()を使用して、出力を保存するためのバッファを作成します。このバッファに標準出力がリダイレクトされます。

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output_buffer = io.StringIO()

標準出力をバッファにリダイレクト

次に、元の標準出力を保存してから、新たに作成したoutput_bufferに標準出力をリダイレクトします。これにより、print()による出力がバッファに保存されるようになります。

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original_stdout = sys.stdout  # 元の標準出力を保存
sys.stdout = output_buffer  # 標準出力をバッファにリダイレクト

出力をキャプチャ

これで、通常コンソールに表示されるはずの出力がバッファに保存されるようになります。print()関数を使って何かを出力してみましょう。

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print("この出力はキャプチャされます。")

標準出力を元に戻す

すべての出力がバッファに保存された後、元の標準出力に戻す必要があります。これにより、後続の出力が再びコンソールに表示されるようになります。

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sys.stdout = original_stdout  # 標準出力を元に戻す

バッファからキャプチャされた出力を取得

最後に、output_buffer.getvalue()を使って、バッファに保存された出力を文字列として取得します。

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captured_output = output_buffer.getvalue()
print(f"キャプチャされた出力: {captured_output}")

フルコード

以下に、出力をバッファにキャプチャするフルコードを示します。

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import sys
import io

# 出力をキャプチャするためのバッファを作成
output_buffer = io.StringIO()

# sys.stdoutを一時的にバッファに変更
original_stdout = sys.stdout  # 元のsys.stdoutを保存
sys.stdout = output_buffer  # stdoutをリダイレクト

# 任意のprint文
print("この出力はキャプチャされます。")

# sys.stdoutを元に戻す
sys.stdout = original_stdout

# バッファからキャプチャされた出力を取得
captured_output = output_buffer.getvalue()

# 結果を表示
print(f"キャプチャされた出力: {captured_output}")

まとめ

Pythonの標準出力をバッファにキャプチャすることで、出力内容を動的に取得して処理できます。これは、ログの記録やテストのための便利な方法です。上記の手法を活用して、柔軟な出力管理を行いましょう。

参考

io — ストリームを扱うコアツール

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こぴぺたん
著者
こぴぺたん
Copy & Paste Engineer