【Elixir】Mnesiaで分散データベースを構築し、クラスタ同期を行う
ElixirとErlangの分散データベースであるMnesiaを利用することで、分散システムにおけるデータの管理が格段に簡単になります。
今回の記事では、Mnesiaのセットアップとクラスタ同期について詳しく説明します。
環境
同期用コード
まずは、Mnesiaのセットアップから始めましょう。
以下のコードは、分散システムにおけるノードの状況を確認し、適切な操作を行います。
同期用コードはプロジェクト起動時、実行されるところにかいてあると良いでしょう。
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| :mnesia.start()
if Enum.empty?(Node.list()) do
# 他のノードが起動していない時
# Mnesia作成
:mnesia.create_table(:users, [
{:attributes, [:id, :name, :email]}
])
# テスト用にデータも挿入
:mnesia.transaction(fn ->
:mnesia.write({:users, 1, "Alice", "alice@example.com"})
end)
else
# 他にノードが起動しているので Mnesiaクラスタ対応
# 同期前に旧Mnesiaデータを削除
:mnesia.start()
dir = :mnesia.system_info(:directory)
:mnesia.stop()
:mnesia.delete_schema([Node.self()])
File.rm_rf(dir)
:mnesia.start()
# すべてのノードをデータベースノードとして追加
:mnesia.change_config(:extra_db_nodes, [Node.self()] ++ Node.list())
# スキーマのコピー設定(自分に対してディスクコピーを行う
:mnesia.change_table_copy_type(:schema, Node.self(), :disc_copies)
# 全データコピー
for table <- :mnesia.system_info(:tables) do
:mnesia.add_table_copy(table, Node.self(), :disc_copies)
end
end
# デバッグ用:Mnesiaの情報を表示
# IO.inspect(:mnesia.system_info())
|
このコードは、まずMnesiaを起動し、現在のノードのリストを確認します。
他のノードが存在しない場合、新たなテーブル:users
を作成し、初期データを書き込みます。
一方、他のノードが存在する場合、Mnesiaの既存データを一旦削除し、その後Mnesiaを再起動します。
そして、自ノードを含むすべてのノードをクラスタに追加し、スキーマ表のコピータイプをディスクコピーに設定します。
その後、すべてのテーブルに対してディスクコピーを追加します。
確認
次に、データの同期がうまく行われているか確認します。
別ノードでMnesiaのテーブルからすべてのデータを取得し、結果を表示します。
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| # 全データ取得
result =
:mnesia.transaction(fn ->
:mnesia.match_object({:users, :_, :_, :_})
end)
IO.inspect(result)
|
これにより、:users
テーブルの全データが正しく取得できることを確認します。このようにして、ElixirとMnesiaを使った分散データベースの構築とクラスタ同期が可能です。
ElixirとMnesiaを使用することで、分散システムにおけるデータ管理の課題を簡単に解決ができます。
データの一貫性と可用性を確保し、システムの耐障害性を向上させるために、この強力な組み合わせをぜひ試してみてください。
参考