【Elixir】Phoenix LiveView live_redirect内にlive_componentを配置する方法:aタグでシンプルに対応する
Phoenix LiveViewを使って開発する際、live_redirectの内部にlive_componentを配置すると、コンパイルエラーが発生することがあります。このエラーはlive_componentがlive_redirect内で正しく扱われないために発生します。この記事では、このエラーの原因と、aタグでシンプルに解決する方法を解説します。実際のサンプルコードを用いながら、エラーの回避方法について説明します。
live_redirect内でlive_componentを使ったときに発生するエラー
たとえば、以下のようにlive_redirectの内部にlive_componentを配置しようとするとエラーが発生します。
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このコードをコンパイルすると、以下のようなエラーが表示されます:
** (ArgumentError) cannot convert component MyAppWeb.MyComponent with id "component_id" to HTML.
A component must always be returned directly as part of a LiveView template.
これは、live_redirectブロック内で直接<.live_component />を使うことがサポートされていないために発生します。Phoenixでは、live_componentを他のHTML要素やコンテンツタグでラップすることができません。この制約をクリアするために、aタグを活用します。
エラーの原因と解決方法
Phoenix LiveViewでは、HTML要素やcontent_tagで囲んで<.live_component />を配置すると、内部的にlive_componentがHTMLに変換されようとします。ですが、live_componentはテンプレートで直接使用されることが求められているため、コンテンツタグ内に配置されるとエラーになります。
この問題を解決するには、live_redirectをaタグに置き換えることで、リンク機能を持つタグの内部にlive_componentを配置できます。
aタグでシンプルに実装する方法
live_redirectの代わりに、<a>タグを直接使用し、必要なデータをdata-phx-linkやdata-phx-link-state属性として設定することで、LiveViewが要求する「リダイレクト機能」を持ったリンクとして動作します。以下に詳細なコードを示します。
サンプルコード
元のコード
まず、問題が発生する元のコード例を以下に示します:
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修正後のコード
このコードを、以下のように修正します。
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修正後のコードのポイント
<a>タグのhref属性:live_redirectのtoの代わりに、href属性でリンク先を指定します。Routes.page_path(@socket, :show, entry.id)に動的なリンクを設定できます。
data-phx-link属性:data-phx-link="redirect"で、クリック時にLiveViewがリダイレクトを認識できるようにします。
data-phx-link-state属性:data-phx-link-state="push"にすることで、URLの履歴管理を行い、ブラウザの「戻る」操作などで正しく戻れるようにします。
<.live_component />の配置:<.live_component />を<a>タグ内のどこにでも配置でき、たとえば評価用のコンポーネントやアイコンを配置する場合にも活用できます。
まとめ
この記事では、Phoenix LiveViewでlive_redirectの中にlive_componentを配置しようとしたときに発生するエラーとその解決方法について解説しました。live_redirectを<a>タグに置き換えることで、リダイレクト機能をそのままにして、live_componentを任意の場所に配置できるようになります。
このような構造により、ページ遷移のリダイレクトリンクをカスタマイズしやすくなり、live_componentを自由に組み込むことができるようになります。Phoenix LiveViewでのコンポーネントの利用をもっと効率化できるよう、ぜひこの方法を活用してみてください。